雑学

天神祭~大阪だけではなく、全国で開催されているのです。

私の住んでいる大阪で一番熱くなる日、

それは天神祭の開催日です!

この天神祭(てんじんまつり、てんじんさい)は、

実は全国の天満宮(天神社)で催される祭りです。

祭神の菅原道真の命日にちなんだ縁日で、25日前後に行われます。

一年のうち1月の初天神祭など、ある月に盛大に行われることもあります。

この各神社で行われる天神祭の中では、

大阪天満宮を中心とした大阪市で行われる天神祭が有名であることから、
天神祭=大阪天神祭というイメージになったようです。

全国の天神祭

そして全国の天神祭をざっと調べただけでもこれだけありました。
・上野天神祭(鬼行列とだんじり) 10月23日~25日 三重県伊賀市
・鶴岡天神祭(化けものまつり)  5月25日 山形県鶴岡市
・湯島天神例大祭 平成21年5月23-25日 東京都
・天神深志神社例大祭天神祭 7月24・25日 長野県松本市
・河和天神祭 4月第1土・日 愛知県知多郡美浜町河和
・家島天神祭 7月24・25日 兵庫県姫路市家島
・岩津天神初天神祭2009 1月24・25日 愛知県岡崎市
・徳和の天神祭 1月25日に近い日曜日 山梨県山梨市三富徳和

この祭神である菅原道真は「学問の神様」としてよく知られていますが、

実は北野天満宮や太宰府天満宮といった全国にある天満宮は
「菅原道真の御霊」を鎮めるために建てられた神社だったと知って驚きました。

※「御霊(ごりょう)」…天変地異を起こしたり、
 関係者にことごとく取り憑いて祟ったりする強力な怨霊のこと。

901年、菅原道真は藤原氏の陰謀で「謀反(むほん・反逆のこと)の疑いがある」という
無実の罪で九州の「大宰府」に左遷されてしまい、

そのまま京都に戻れないまま失意の内に亡くなってしまいます。
その後、様々な怪奇現象や疫病や干ばつ等が相次いで起こり、

菅原道真は「早良親王(さわらしんのう)の怨霊」と
肩を並べる「最強の怨霊」として平安京の貴族達に恐れられます。

そこで当初の「北野天満宮」は「学問の神様」としてではなく、
「御霊」「雷神」として祀られておりましたが、

しかしその後の986年には、「慶滋保胤(よししげのやすたね)」が
北野天満宮に捧げる祈願文の中で「天神を以て文道の祖、詩境の主」と語りました。

さらにその後の1012年には、当時の文章博士である「大江匡衡(おおえのまさひら)」が
同じく祈願文の中で「文章の大祖、風月の本主」と言った事からこの後、

菅原道真は「雷神」ではなく「学問の神様」として祀られるようになったということです。

ちなみにこの「天満」という言葉ですが、
菅原道真が自分の無実が証明されることと国家の安泰を願って

「天拝山(てんぱいざん)」という山に登って天の神々にお願いしたところ、
神様から「天満大自在天」の称号を得たことが理由だと言われています。

元々怨霊を鎮めるためのものが、
時代とともに神様として崇められるということから、

ものの存在感というのが考え方一つで変わるということを感じてしまいましたね!

  • この記事を書いた人

べーやん

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