さて、前回は走る際の姿勢の重要性について書いてみました。
良い姿勢を作るキーポイントの一つとして、
上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉である腸腰筋が挙げられます。
腸腰筋とはいわゆる代表的な
インナーマッスルの一つとして有名な筋肉であり、
「腸骨筋・大腰筋・小腰筋」で構成されており、
詳細は本筋から離れるので控えますが、
背骨の下の方から
脚に向かっている筋肉というイメージです。
一つの話として、
元陸上100mの世界記録保持者である
アサファ・パウエル選手の身体に
CTスキャンを行ったところ、
一般人と比較して大腰筋が異常に太かったそうです。
逆に細くなると、
背骨を起立した状態を保てずに
腰が曲がってしまうのです。
これは想像がつくと思いますが、
腰が曲がってしまった老人がまさにこの状態なのです。
ちなみにこの大腰筋の働きを活かして、
腰が曲がった老人が、
腰を伸ばしてスタスタと歩けるようになるトレーニングを
行っている医師も存在している程なのです!
ではこの腸骨筋のトレーニングについて記載していきます。
この腸腰筋ですが、この筋肉は動作としては
主に膝を90°以上あげるときに働く筋肉です。
そして…
この筋肉を鍛えることは
姿勢を整えるだけではなく、
体力増強の効果をも得られるので一挙両得です!
具体的には、
①寝転んだ状態で脚の上げ下げを行う「レッグレイズ」
②お尻と手をついた状態で脚を浮かして膝の曲げ伸ばしを行う「ニートゥチェスト」
③腕立ての状態で片足ずつ曲げ伸ばしを行う
があります。
このインナーマッスルを鍛えることの重要性を表すエピソードとして、
昔、東洋の魔女と恐れられた
日本女子バレーボールチームを鍛えた大松博文氏が
中国の女子バレーボールチームを指導した際に
選手の体力がなくすぐにバテてしまったため、
選手に対して③のトレーニングを、
斜めにした板の上に脚を置いて行った、
というエピソードがあります。
つまりそれほど腸腰筋のトレーニングは大事だということなのですが、
これについては一つ条件があります。
それについてはまた後述してみますね。